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REAL

現場のリアル

Project story03

コミュニケーション改善による売上向上

〜プロローグ〜

C社は、山梨県に工場を構える製造業。
60年以上の歴史を誇り、特に設備投資に力を入れている会社でした。その投資額は、中小企業ではありえない規模で、県内はもちろん日本でも有数の設備力を誇ります。そんなC社では、ある問題を抱えていました。それは、新規で取引の始まった大手企業への、納期・品質の対応。それだけの設備力を誇りながらお客様の要望を満たせない状況に、後継者である常務は
「他部署との連携がなく、コミュニケーションが足りていないのです」
と漏らします。

他のコンサル会社を入れても一向に状況は改善せず、売上も低迷していたC社。そんな時に出会ったアイアルマーズに希望が託されます。「これが最後の賭けです」社長の一言で、全社一丸となった取り組みがスタートしました。

〜本章〜

常務から伺っていた「コミュニケーション不足」。果たして現場で働く社員の皆様はどのような想いを抱いているのでしょうか。
まずは派遣・パートの方も含め、全従業員と面談を行いました。総勢60名、1名あたり90分間の面談によって、皆様の抱く想いを把握していきます。

「うちの設備はどこにも負けない」
「技術でここまで伸びてきたんだ」


自分たちの会社への誇りが多く聞かれました。

一方、常務が懸念していた点についても、生々しい声が挙がります。

「チームワークがない。『おれは関係ねぇ』ってみんなが思ってる・・・」
「現場の意見が会社に伝わらない・・・」

これが実際に現場の従業員から挙がっていた声のほんの一部です。

各グループの責任者からは、
「部長が自分のことしか考えていない・・・」
「頑張っても報われないなら、何もしない方が良いよね・・・」

という意見が挙がり、自ら先陣を切って何かをしようという人はほとんどいませんでした。

逆に、部長クラスの方々からは、
「みんなが同じ方向を向いていないから納期が遅れるんだよ・・・」
「会議の内容がなし崩しになって、現場で物事が進まない・・・」

と、現場の責任を問う発言が聞かれました。

なぜこのような状態になってしまったのでしょうか。

個々人がスキルを高め、良いものをつくり続けてきたC社。
しかし、いわゆる「多品種少量生産」を求められる時代を迎え、連携なしには対応しきれない状況になっていたのです。

お互いのことを知らないが故に協力が生まれず、協力がないが故にお互いのことがわからない。そんな悪循環を抜け出すために、3つのプロジェクトがスタートしました。

まずは、
グループ混合でチームを組んだ「品質向上プロジェクト」「納期改善プロジェクト」。
お互いがどんな仕事の進め方をしていて、品質向上、納期改善に向けて、どんな連携が取れるのかについて意見をぶつけ合いました。そして、挙がった意見を元に取り組みを決め、一つひとつ課題を解決することでお客様の求める品質・納期を目指していったのです。

するとどうでしょう。元々、設備力や技術力に誇りを持っていたC社です。お互いが連携を図り始めたら、その力は凄まじいものがありました。グループ混合でプロジェクトチームを構成したことで、グループ間の横の連携が強まったのです。

そして、この連携を支えた裏には、もう一つのプロジェクトがあります。それが、仕事以外でもコミュニケーションを深めることを目的とした「絆づくりプロジェクト」です。
新入社員歓迎会や忘年会、ワイナリーツアー、スキー・スノボ合宿などのイベントを開催したり、社内報によって従業員紹介やグループ紹介を行ったりと、お互いのことを知り、コミュニケーションを取るための活動を行いました。仕事における連携を図るための土台として、日常でのコミュニケーションを深めていったのです。

これらの活動によって、わずか数ヶ月でみるみる品質・納期が改善していき、売上も10億円の壁を突破しました。

ここでC社の取り組みは終わりではありません。進化は次なるフェーズに入っていきます。

次世代を担うメンバーが、より意見を発しやすいよう組織体制を変更。若いグループリーダーが誕生しました。そして、品質・納期だけでなく、その時々によって変わる課題に迅速に対応できるよう、縦のコミュニケーションを強化するプロジェクトへと推移していきました。部長、課長、グループリーダーがそれぞれ集まるプロジェクトを設立し、会社方針の落とし込み(トップダウン)と現場意見の吸い上げ(ボトムアップ)の両方がスムーズに進む体制を取ったのです。

部長が集まるプロジェクトでは、全社としての課題について話し合い、対策の方向性を決めています。

そこで決まった方向性を元に、課長を中心としたプロジェクトで、具体的にどのように進めるかを話し合います。

そして、それを現場にまで落とし込むのが、グループリーダーが集まるプロジェクトです。この場では、逆に現場で起こっている課題や困りごとについても意見を出し合います。

プロジェクト開始当初は、新しい役職への戸惑いもあり、なかなか発言できないメンバーもいました。しかし、回を重ねるごとに、どんどんチームワークが良くなっていったのです。

「会社としてこれを進めていくよ!」
部長の号令で始まった取り組みは、課長、グループリーダーを経て、現場へと浸透していきます。

そして、現場からの意見もどんどん取り入れられるようになりました。
「現場はこれに困っています。こういうふうに変えたいんです!」
以前ではなかった光景です。

プロジェクトの場以外でも、現場が主体となりコミュニケーションが活発になっていきました。朝礼や昼礼、その他の場面でも、
「これが必要だから協力してくれないか?」
「少し余裕が出たから助けにいくよ!」

そんな声が至る所で聞かれます。
「自分の仕事はこなしているから、他の人がどうだろうと知らないです」
活動開始時の面談で聞かれていた言葉が嘘のようです。

C社の社長からは
「コミュニケーションが見違えるようになった。言われたことをやるだけでなく、自分たちで考えて動くようになりましたね」
というお言葉を頂けました。

そして、この変化に伴い売上も伸び、未踏の11億円を突破するまでに至りました。

この年の忘年会は、「みんなが頑張った結果に応えたい」
という常務の計らいで、県内有数の高級ホテルで行われました。これも業績が好調だからこそ実現したことです。忘年会にはアイアルマーズもご招待いただき、常務の「ここまで来たかと思うと感慨深いです」という言葉が印象に残っています。

数々の改革を実現してきたC社。この先の世代交代、
そして70年、100年企業へと向けて、C社は走り続けます。